遺言事例集
大切なペットに自分の財産を遺したい方
事例設定
- 甲野太郎さんには、最近になって飼い始めた愛犬タロと愛猫ニャオがいるが、太郎さんは一人暮らしのため、太郎さんが亡くなった場合には、友人が引き取ってくれることになっている。
- 太郎さんは、自身の財産を子３人（長男・二男・長女）に均等に遺すつもりだが、愛犬と愛猫の世話をしてくれる友人にも飼育費として遺産の一部を遺したいと考えている。ただし、友人が世話をできない場合には、友人に遺産は遺さないとの考えである。
遺言がない場合の懸念点
- 遺言がない場合、遺産を取得できるのは法定相続人のみであるため、第三者である友人には遺産を遺すことができない。
- その場合に、飼育費として遺産の一部を友人に分与するには「贈与」の方法になるが、贈与するかは法定相続人である長男・二男・長女次第になってしまい、確実に分与することができない。
本事例の解決策
- 遺言において「負担付遺贈」とすることにより、愛犬と愛猫の飼育をすること（負担）を条件として、財産の一部を遺す（遺贈）、とすることができる。
- 遺言に記すことで、法定相続人ではない友人にも、遺産の一部を遺すことができる。
- 遺言執行者に第三者を指定することで、遺贈の確実な履行を担保することができる。（遺言執行者の指定がない場合には、法定相続人が遺贈を履行する必要がある。）
文例
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